人気が出るまで、長い年月を必要とした山菜である。
秋田の方では、昔から食べていたようだが、
山形県内では全く食べられておらず、全国的にも流通されていなかった。
当初は「しどけ」特有のくせが、なかなか受け入れられず、かなり苦労したそうだが、
しぶとく販売を続けたところ、少しずつ広まって行き、現在のように大人気になった。
これも、流通名を決めるのに多少苦労したそうだ。
「しどけ」という呼び名は、
おそらく秋田方面で呼ばれているのを、
そのまま持ってきたものだと思うが、
東北弁特有のなまりが入って「すどけ」「すどき」「しどけ」「しどき」のどれとも取れ、
良くわからない。「し」と「す」、「け」と「き」の中間の発音なのだ。
大量に流通されるようになっても、流通名が混乱していたので、
「しどけ」で統一するように勤めた覚えがある。
以前、「しどけ」の栽培で成功を収めたところがあって注目を浴びたが、
あちらこちらで大量に栽培されるようになり、過当競争に陥いっている。
「しどけ」の栽培は、収穫できるまで数年かかることや、
農薬を使わないと虫が入りやすいこと、連作障害等もあって大変だ。
これは、栽培された山菜の全般に言えることだが、
もともと天然物だった山菜を栽培しようとすると大量の肥料と農薬が必要となり、
大量に流通している普通の野菜と、なんら変わらなくなってしまう。
いつまでも、目の前の欲に眩んだ状態では、山菜文化が消え去ってしまうだろう。